皆様、こんにちは。Durugaです。
前回に続きアンプについて書きます。
「MC851」のOEMであるHBの「REAL competition」を殻割りしました。
ケースの材質は上がアルミ、下はプラスチックでした。
基盤の上にのっている白いものはシリコン系の放熱シートです。
上のケースの材質がアルミになっているのは放熱シートに加わる
FETの熱を逃がしやすくするためだと思います、
放熱シートとシリコンコードを外しました。
黒の四角い電子部品が10個並んでいます。これがFETです。
今見えている基盤の裏にさらに8個あり合計で18個の
FETがこのアンプに使われています。
拡大するとFETに「2164」と書かれています。
これはFETの型番です。ネットで調べるとデータシートというものがあります。
↓ルネサス社のHAT2164Hのデータシートです。
https://www.renesas.com/ja-jp/doc/products/transistor/003/rej03g0003_hat2164h.pdf
これの3ページ目>Absolute Maximum Ratings
>Drain current、Drain peak current
この項目を見るとDrain currentが60A
Drain peak currentが240Aと書いてあります。
これがアンプのスペックである
(FET定格)連続最大電流(前進)と
(FET定格)瞬間最大電流(前進)の正体です。
Drain currentが連続最大電流、
Drain peak currentが瞬間最大電流です。
先ほどFETの搭載数は18個でした。
しかし実際にモーターに電気を流しているのは14個
残り4個はブレーキ用に使われています。
つまり14(個)×60(A)=840(A)・・・連続
14(個)×240(A)=3360(A)・・・瞬間 となります。
公式の瞬間最大電流とずれがあるのは予想ですが
当時のFETのDrain peak currentが5A少なった
安全マージンの確保 等だと思います。