REAL competition の中身

Duruga

2017年03月13日 13:48

皆様、こんにちは。Durugaです。

前回に続きアンプについて書きます。



「MC851」のOEMであるHBの「REAL competition」を殻割りしました。

ケースの材質は上がアルミ、下はプラスチックでした。

基盤の上にのっている白いものはシリコン系の放熱シートです。

上のケースの材質がアルミになっているのは放熱シートに加わる

FETの熱を逃がしやすくするためだと思います、



放熱シートとシリコンコードを外しました。

黒の四角い電子部品が10個並んでいます。これがFETです。

今見えている基盤の裏にさらに8個あり合計で18個の

FETがこのアンプに使われています。



拡大するとFETに「2164」と書かれています。

これはFETの型番です。ネットで調べるとデータシートというものがあります。

↓ルネサス社のHAT2164Hのデータシートです。

https://www.renesas.com/ja-jp/doc/products/transistor/003/rej03g0003_hat2164h.pdf

これの3ページ目>Absolute Maximum Ratings
              >Drain current、Drain peak current

この項目を見るとDrain currentが60A

Drain peak currentが240Aと書いてあります。

これがアンプのスペックである

(FET定格)連続最大電流(前進)と

(FET定格)瞬間最大電流(前進)の正体です。

Drain currentが連続最大電流、

Drain peak currentが瞬間最大電流です。

先ほどFETの搭載数は18個でした。

しかし実際にモーターに電気を流しているのは14個

残り4個はブレーキ用に使われています。

つまり14(個)×60(A)=840(A)・・・連続

14(個)×240(A)=3360(A)・・・瞬間 となります。

公式の瞬間最大電流とずれがあるのは予想ですが

当時のFETのDrain peak currentが5A少なった

安全マージンの確保 等だと思います。

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